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夫婦水入らず

こんにちは。

お料理教室Table Bourgeons...の和実です。


今日のブログはプライベート旅行記!


8月末に長野県へ訪れたときのことを綴ります。

今回は夫婦水入らずの二人旅!


夫婦だけでの旅行はこれまでにも行ったことがあるのですが、思い返すとどれもヨーロッパでの旅行なのです。というのも、フランスの義理の両親が子供達を預かってくれている間に、二人旅をしていたから。

それに比べ日本国内では、実家が離れているという物理的理由もさることながら、私の両親からは子供だけを数日預かるのは自信がないともいわれていたので、長女を出産後から今まで一度だって国内を夫婦だけで旅行したことがなかったのです。


だからなんと10年振り。


道中は、二人して結婚前にあちこち旅行した思い出が次々によみがえってきて、ちょっと新鮮でした。


さて、そんな久々の二人旅の行き先となったのは「上高地」。

ずっと気になっていた場所。


初めて行く場所なだけに、土地勘がなくてお宿選びにすごく悩みました。

上高地は国の文化財(特別名勝・特別天然記念物)に指定されており、環境維持のためにマイカーの乗り入れ規制があります。バスで上高地の中心まではいけるので、小さなお子様やお年寄りの方でも楽しめるのが上高地の特徴で、バスターミナルの周辺を散策するだけでも十分に楽しむことは出来ます。


がしかし、人混み嫌いな主人のことですから、それでは満足しないだろうと、今回は最短でもバスターミナルから2時間のトレッキングを要するお宿「徳澤園」にお世話になりました。


私たちはあえて終点よりも手前の「大正池」でバスを下車し、そこから3時間歩いて宿まで向かいました。


大正池からの焼岳

大正池というと、奥にある焼岳の噴火による焼かれた枯れ木が印象的なイメージなのですが、実際には経年と共に枯れ木はほとんどありませんでしたが、今残っている数本の枯れ木もいづれなくなるのかと思うと、感慨深い風景。


それからの道はというと、お宿まではわりと平坦で、きれいに舗装もされているので、時間はかかるもののしんどくはありません。

道すがら、野生のお猿さんが近くに現れたのでテンションアップ!子供にも見せたいと思って必死に写真を撮りました。


上高地の遊歩道で野生ザルに遭遇

子供なしでの旅行ですが、結局こうして一緒にいなくても彼らのことは四六時中考えているもので、意外と私もちゃんと母親しているのですね~。


途中、上高地のシンボル「河童橋」も通ります。こちらはかの有名な芥川龍之介著作の小説「河童」の舞台となった橋なので、みんなが思い思いに記念写真を撮っている場所。


河童橋

ここはバスターミナル周辺で、いわゆる上高地の中心地なので、ホテルやレストランも充実しています。優雅なコース料理を提供するようなレストランもあるので、体育会系なハイキングに億劫な方はこの辺りでゆっくりお食事しながら景色を楽しむというのもいいかもしれません。この辺りだけでも小一時間の散策コースもいくつかあり手軽にお散歩もできるので、さすがに観光客で賑わっていました。

私たちはテイクアウトのお弁当を購入して、サクっとテラスでランチを済ませ、さらに奥へと足を運びます。


特に普段から歩いていない私達の足でも予定通りのタイムスケジュールでハイキングをこなし、3時間かけて到着したお宿《徳澤園》は、それはそれは素敵な山小屋でした。



徳澤園

立派な山小屋は外観も素敵ですが、中もまたおもてなしが行き届いておりました。

玄関ではお香の香りで旅人を出迎え、お宿のあちこちではアンティーク家具の調度品が素敵。お花もあちこちで生けられていて、そういった心遣いもまた嬉しい。



登山靴が並ぶ靴置き場は、まるで自分もアルピニストの仲間入りになった気分になれました。

山小屋ならではの靴箱

玄関の上がり部分の年季の入った”はげ”は、幾人もの登山客が到着と同時に腰を掛け、靴を脱ぎながら疲れた足を労わったことでしょう。そんなことを連想しておりました。


というのもこのお宿、実は小説「氷壁」(井上靖著)の舞台となっているのです。読書家ではない私がもともと本をこの知っていた訳はなく、お宿のホームページで紹介されているのを見て知ったのですが、折角ならと思い、旅行前からこの小説を読み始めていたのです。



だから道中の景色も物語になぞらえて眺めておりましたし、お宿での時間に至っては登場人物にも思いを馳せておりました。

山岳ロマンな物語自体も面白かったですが、小説のお陰で旅を別の角度からも楽しむことが出来て、とても乙な旅でした。


お宿の敷地にはゆっくり出来るTokusawa Baseと呼ばれる休憩スペースもあり、ここがまた素敵。ダイナミックな日本アルプスの眺めは、山歩きを頑張った自分へのご褒美となりました。

Tokusawa Base

夫婦水入らず

(Tokusawa Baseは、手ぶらでキャンプするプランをご利用の方が優先のサロン空間です。空いている場合は宿泊客も利用可となっていました)



徳澤園のホームページはこちら



翌日は生憎のお天気で、一日中雨予報。

どうしようか悩んだものの、折角山に来たのだからと自分たちを奮い立たせて、早起きして登山開始!

6時にお宿を出発して目指すのは「涸沢カール」。


一つ目の通過点となる横尾までは同じような平坦な道ながら、それでも1時間。ここで暫しの休憩をとり、お宿が用意してくれたお弁当で朝食を食べたら再出発。


横尾大橋

ここからはいよいよ本気の登山道となり、傾斜はきつくなり岩がゴロゴロ。レベルは一気に上がります。

途中落石注意の看板もあるガレ場と呼ばれる斜面では、本当にいつ落石が起きても不思議ではない状態なうえに、歩くスペースはまあまあ細め!そして下を見るとこれまた急斜面で本当にスリリングでした。


ガレ場

目標にしていた涸沢ヒュッテに到着したのはピッタリ4時間後のこと。

雨で体が冷えていたのでラーメンで暖を取りつつ、ランチ休憩。


涸沢ヒュッテで啜るラーメン

本来ならきれいな景色が見えるんだろうと想像しながら、いつか好天気の時にリベンジしようと誓いつつ、来た道を引き返すように下山。


下山は楽なように思いますが、使う筋肉がまた違うのか下りも結構しんどいです。石のぐらつきや滑落にも注意しなければならないので集中力を要しますし、何より上りの疲れが出てきているので油断は禁物!


上り4時間下山に4時間で、計8時間の登山。

徳沢(お宿)に戻ってきたときには足はガクガクでした!


冷えた体とパンパンの足は、お宿のお風呂での揉み解しとストレッチで、何とか復活。

 

今回はなにせ悪天候だったので、絶景であるはずの景色は霧に隠れ、道は雨水で川のようになっている箇所もありで、初心者の私たちには結構ハードでしたが、その分達成感は半端なく、充実感に満たされました。


だからお宿のご飯の美味しかったことと言ったら!

土地の恵みをたっぷり使ったお料理の数々を頂きました。(写真は2日分のお料理です)



岩魚のお刺身は初めて食べましたが、臭みもなく引き締まった身が美味しかったですし、鴨しゃぶもまた然り。コンブ出汁でしゃぶしゃぶしてレアな状態でいただきますが、これまた美味しい!ポン酢と自家製柚子胡椒で堪能致しました。


最終日はゆっくりチェックアウトして、併設のカフェのテラスで清々しい空気のなか朝ごはん。カフェもまた雰囲気も良く、トレーや食器なども一つ一つ可愛くて女子の心をくすぐります!



後ろ髪をひかれながらも上高地中心へ引き返す時間です。

行きとは別のルートを選び、梓川をはさんで反対側を歩きますが、こちらも道は平坦です。なにせ前日の本気の登山を経験した後は断然らくちん!余裕のお散歩コースに感じました。


こちら側を歩くと通過するスポットが明神池。穂高神社内なので参拝がてら立ち寄り、怪我無く戻ってきたことに感謝して。


明神池

岳沢湿原も素敵でした。大正池ではあまり既存していなかった立ち枯れの木がたくさんあり、雰囲気も良かったです。


岳沢湿原


今回子供なしでの旅行で上高地を選んだ理由の一つとして、子供達の足でどれだけ歩けるか自信がなかったからというのがあります。でも、実際には上高地は小さな子供と一緒でも十分に楽しめるハイキングコースでした。

最終目標にしていた涸沢カールへも、きっと我が子達は登れたに違いありません。もちろんお天気のコンディションにもよりますし、もし子連れだったとしたら涸沢で一泊するのが妥当だと思いますが、出来なくはないでしょう。


実際、涸沢への道中、6歳と4歳の兄弟が懸命に歩いている親子にも遭遇しました。(よく頑張ったと思います!!)


今回私は登山靴を購入しましたが、横尾まではスニーカーでも行けると思います。でも実際には雨でぬかるんでいたり滑りやすいところもあったので、個人的には登山靴を買っておいてよかったなというのが正直な感想です。(涸沢を目指すなら絶対登山靴!)


今回で山の魅力に触れたし、ちょっと自分の脚力にも自信が持てたし、登山靴も買ったし、近いうちにまたどこか登山したいなと思っています。



ちなみに、今回私たちが夫婦で旅行している間、子供たちはというと、同じく長野県で乗馬キャンプに参加しておりました。


眺めの良い馬場での乗馬レッスン

大自然の中では、乗馬レッスンのみならず、馬場の掃除や餌やりなどのお馬さんのお世話もこなしながら、親元を離れての合宿生活です。初めましてのお友達との共同生活では、色んな体験をしたことでしょう。特にまだ小1の長男にとっては、姉弟での参加とはいえ、初めてのお泊りなうえに5泊6日と長いスケジュール。ちゃんと寝られるかしら?なんていう私たちの心配をよそに、おもいっきり満喫してきた様子。


また一つ、子供たちも成長したことでしょう。



そんな満喫した夏休みももうお終い。


お教室でも次回の《おうちdeレッスン》の準備に取り掛かりました。

先日ブログでアナウンスしていたデザート、ティラミスもすでに試作し、只今レシピの最終調整に入っています。



ティラミスゼリー

ティラミスのコーヒー部分をゼリーにしてアレンジすることに決めました。

クリーミーなマスカルポーネ、プルンとくちどけの良いコーヒーゼリーの組み合わせが軽くてお気に入り。もちろんビスキュイも作ります!


レシピを作る時はいつも意識していることですが、その時の作り手の余裕具合によって完成形を変えられる仕組みになっています。


コーヒーゼリーだけを作っても良し!

ビスキュイだけでもおやつにぴったり!

普通のティラミスに仕上げることも可。

アレンジ編としてティラミスゼリー!


お楽しみに。


前菜はエスカベッシュです。一言でいうと洋風南蛮漬け。身近な食材で出来るのでこちらもお楽しみに!


メインは少々お待ちを。。。



今日も最後までお読みくださり、有難うございました。

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