4月レッスンリポ
- Kazumi DAVANCENS
- 4月26日
- 読了時間: 7分
こんにちは。
お料理教室Table Bourgeons...の和実です。
4月レッスンも昨日最終日を終えました。新年度がスタートしたばかりのこの時期はなにかとお忙しいであろう中、お時間を工面してお越しいただきました生徒の皆様、どうも有難うございました。
今日は今月のレッスンを振り返りながら、リポートしたいと思います。
まずはテーブルコーデから。東京の街中はすっかり葉桜になりましたが、春といえば桜!というなんとも単純な発想から、桜の枝をテーブルに飾り、みんなでお花見しながらテーブルを囲みました。
トップバッターのレッスンではまだ蕾、、、という状況ではありましたが、それをカバーすべくピンクでカラーコーディネートしました。トワルドジュイと淡色のセンタークロスを重ねることでしまり、桜が活きたように思います。
ウエルカムドリンクには、自家製ジンジャーエールを。旬を迎えスーパーにも並びはじめた新ショウガに、スパイスを加えてオリジナルシロップを作りました。暑い日が多かった今月のレッスンでは炭酸水で割りましたが、寒い日はお湯や紅茶で割っても美味しいです。配合を記載しておきますので、良ければ作ってみてください。
【Table Bourgeons...のジンジャーシロップ】

材料
新ショウガ 200g
きび糖 300g
水 300g
レモン 1/2個
カルダモン 5粒
クローブ 3粒
ジェニパーベリー 3粒
作り方
生姜を洗い、皮付きのまま厚めにスライスする。
鍋に材料を入れ煮立たせ、あくが出た場合は取り除く。
10分ほど煮たら漉して完成。
4月メニュー
―初鰹のマリネ、茄子のムタバル添え
―ハラミステーキエシャロットソース、ジャガイモのパイヤッソン添え
―ファーブルトン
前菜の初鰹のマリネは、食材の仕入れの都合でアナウンスしておりました内容を変更しました。急遽選ばれた野菜は「茄子」。もとはビーツを使う予定でしたので、それに比べると一気に馴染みのある響きですが、身近な食材ですので生徒の皆さんも作りやすくなって、結果的には良かったのかもしれません。庶民的な茄子を使いましたが、ぱっと見ただけでは茄子を使っているというのがわからないドキドキ感も相まって、皆さん一様に仕上がりに感嘆してくださいました。

トップにのせたもじゃもじゃの正体は??
正解は茄子の皮!今回のお料理自体に皮は不要なので、本来は捨ててしまうパーツ。ですがそんな皮にもスポットライトを当て、素揚げにしてトップに飾りました。食材を無駄にしないというSDG'sの観点からだけでなく、味と食感にアクセントが加わりますし、なんといっても第一印象のインパクトを与えるのに一役買っているのです。オプションではありますが、このようにひと手間かけるとおうちのお料理がレストランのお料理に格上げです。
皮を取り除いた茄子はピュレにして。もじゃもじゃの下に見え隠れしている翡翠色の部分です。「ムタバル」というレバノン料理の一つですが、今回は私なりのアイデアを加えてオリーブで味付けしています。さっぱり仕上がり、脂の少ない初鰹にピッタリでした。この茄子のピュレはカツオに合わせるだけでなく、ディップソースやペーストとしてもお楽しみいただけます。レッスンではトーストしたパンにのせ、その上からペコリーノチーズを振りかけて、アペリティフの一例としてお召し上がりいただきました。

即席で作ったものですが、シンプルに美味しいおつまみです。これをさらにオープンサンドとして展開するのもおすすめ。例えばトーストしたパンドカンパーニュ+茄子のピュレ+ブラータチーズ+アンチョビ+ドライトマトなどはいかがでしょう??
カツオは過去にも別のお料理でご紹介したことのある食材。生の春菊と合わせた珍しい前菜で、サラダ感覚でお召し上がりいただけるもの。

春菊が苦手な方にこそ是非お試しいただきたい一品で、私もプライベートでよく作るレシピ。《動画&レシピ》でご用意していますので、ご興味ありましたら是非!
カツオのミキュイ、春菊のタブレ添えの《動画&レシピ》ダウンロードはこちら
話は戻って、今月のメインはハラミステーキ。横隔膜筋のハラミは、柔らかいですが弾力がある食感が特徴の部位。個人的に大好きな部位で、焼肉に行ってもハラミは必ず注文します!生徒さんの中にもハラミ好きの方が多くいらして嬉しかったです。合わせたエシャロットソースは、簡単に作れるのに本格的で、ハラミ以外の部位にも合わせられる鉄板ソース。
付け合わせにご紹介したのは、じゃがいものパイヤッソン。生徒さんに”パイヤッソン”の説明をするときに、「皆さんも我が家に入ったときに踏みましたよ。」とお伝えしたらみんな仰天!実はフランス語で《Pailasson / パイヤッソン》は藁を編んで作られた玄関マットのことなんです。ジャガイモの千切りを藁に見立て平たく焼いている見た目が名前の由来です。面白いですよね。私調べでは芋が苦手の方も喜ぶ芋料理の一つ。だまされたと思って、芋嫌いの人も是非チャレンジしてみて!
フランスのビストロではハラミに添えるのは皿半分を覆うほどに盛られたフレンチフライ。レッスンでは芋繋がりで、このパイヤッソンをご紹介したのです。彩りが寂しいのでランチでは青物を添えました。前半の回では「のらぼう」という、アブラナ科のお野菜。菜の花とほぼ同じ見た目ですが、苦みもあくもない食べやすいお野菜です。
後半はアスパラソバージュを。フランスではよく使用していたお野菜ですが、日本ではまだまだ珍しい食材で、どうやら日本では生産者はまだ一人なのだとか。通常のアスパラよりも細く、食べるとシャキシャキぬるっという食感です。とっても美味しいので、見かけたら是非トライしてみて!
デザートはファーブルトン。ブルターニュの地方菓子です。素朴なお菓子ながら、私なりのこだわりを突きつめたら、とってもエレガントな仕上がりになりました。決め手はなんといってもプルーンのコンポート。ひと手間ですが食べるとその違いはしっかり感じられ、時間をかけた甲斐があったなと思ってもらえると思います。

こだわったもう一つの点は軽さ。本場で食べるとずしんと重めなことが多いですが、それを軽やかにペロッと食べてもらえるように工夫しました。そのままでも美味しいファーですが、おもてなしバージョンとして、ランチではバニラアイスをON. コンポートの副産物であるシロップをたらりとかけるのがおすすめ。柑橘の香りやスパイスの風味が加わった芳醇でリッチなシロップは深みのあるおいしさ。そのおかげで実はファーを作らずともコンポートだけでも十分満足感があるデザートです。もう一声という場合は、コンポートとシロップにバニラアイスを添えたら、それはそれは立派なデザートに変身です。それを言ってしまえばデザートの核を否定しているようで本末転倒のようですが、それくらいコンポートのパーツも美味しくお楽しみいただけるということでございます。
対面レッスンは終了いたしましたが、サブスクレシピでは引き続きレッスン動画視聴&レシピダウンロードが可能です。レシピが気になった方は是非!
さて、5月も目前。慌てて来月のスケジュールを決定いたしました。メニュー内容はこれから順に試作をし、決めていきたいと思っておりますが、前菜はピサラディエールという南仏料理をご紹介しようかなと計画中。玉ねぎやアンチョビを使ったピザのようなそれは、きりっと冷やした白ワインやロゼにも合う初夏におすすめの前菜です。確定いたしましたらまたアップいたしますね。まずはお日にちご確認いただけますと幸いです。
5月レッスン開催日
20、21、23、27、30日
10:30~15:00
ご予約はこちら
5月もたくさんの生徒さんとお会い出来ますことを楽しみにしています。
今日も最後までお読みいただき、有難うございました。
ではまた。
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