11年ぶりの再会

こんにちは。

お料理教室Table Bourgeons...の和実です。

週末からフランス学校は秋のバカンス。

9月から新学年が始まったばかりなのにもう?というのは私だけでなく、周りのリセ(フランス人学校)ママたちの本音なのは間違いありません!

そんなこんなで賑やかにスタートした我が家に追い討ちをかけるようにフランスから両親も到着で、てんやわんやしている嫁でございます。

色々家族行事のことも綴りたいところですが、今日は先週うかがったレストランについて綴りたいと思います。

皆様Cook Japan Projectというのはご存知でしょうか?

コレド日本橋で、入れ替わり立ち代り世界のシェフたちが期間限定で食事提供をするイベントです。

すでに何人ものシェフがイベントを行っているのですが、先週は香港からフランス人シェフが来日していました。

彼の名は《Maxim Gilbert / マキシム ジルベール》.

実は彼は元同僚。なんて書き方をしたら少しおこがましいですが、私がパリのムーリスホテルで仕事をしていたときに一緒だったのは本当の話。私の直属の上司でしたがまだまだ若い料理人で身近な存在だった彼。当初から仕事は真面目で手先も器用で。それでいて人間関係はわりと日本人的なところがあり、シェフの顔色を伺いながら無理な指示にも文句一つ言わずにこなしていたり、部下の面倒見も良かった記憶があります。

彼のその日ごろの努力はしっかり結果につながり、ムーリスでもスーシェフにまで昇りつめたそうです。

私はというと、ムーリスに勤めてから2年経つか経たないかくらいで日本に帰国が決まったので彼とはそれ以来あっていなかったのですが、今回彼が日本でイベントをするというので、主人と2人でディナーにお邪魔してきました。計算してみると実に11年ぶりの再会です。

インスタでも繋がっていたので彼のお皿は目にはしていたものの、実際にいただけるのは嬉しいもの。香港の場所柄なのか彼が使う材料は大抵のものが日本産。それに加え、技術面でも日本料理にインスピレーションを受けていて、とても洗練されていて素材の味を活かすことに全力を注いでいます。

彼にとっても日本でのイベントはすごく楽しみだったようです。

アミューズブッシュと呼ばれる付き出し一つ一つにも、彼ならではの丁寧な仕事さばきが垣間見られます。

アミューズで目にも口にも刺激を与えられた私たち。つぎは甘エビ。

甘えびの上にはビーツのチップスが乗っていますが、この薄さ!後ろが透けてみえるほどきれいにスライスされていてパリッとしているし、ぺらぺらの薄さなのにしっかりビーツの甘みを感じます。

ホタテのベニエは、衣がとても軽くってさくっとぺろり。トリュフをはさんでいるのですが、周りの海苔の風味のほうが際立っていたので、トリュフの香りはあまりしなくて、どちらかというと視覚のためかな。

彼のアイコンにもなっているキャビアのタルトも頂きました。

そば粉で作られたタルト生地の中にはカブのムース、ウニ、キャビアという3層構造になっており、そこに添えられたのはクラシックなソースの一つでもある、ブールブラン。このソースがまた美味しくって、私たちはタルトを食べ終わった後も、小鍋で提供してもらったブールブランをいつまでもペロペロしていたくらいです!

モダンなお料理を出しているシェフたちも、クラシックはしっかり自分のものにした上でのものだということを、思い知ったソースのお味でした。

今回のメニューはお肉料理は無く、魚介のみで構成されていたのも特徴的。

こちらは赤むつの酒蒸し。こちらはテーブル横に運ばれたココットの中に熱々の石を敷き、その上で調理してくれます。エンターテイメントですね。

こちらはあわび。柔らかく仕上がっているあわびに添えられたのは、肝マスタード。実は主人はあわびが苦手。ですが、美味しいといって食べていました。

最後のかつおの炙りは、鹿肉で作ったソースが合わされていました。獣の血肉で作られたソースにも引けを取らないしっかりしたかつおがすばらしかったです。

デザートは一つはダークなお皿に映える真っ白なデザート。飴細工の下にはホワイトチョコと酒粕のガナッシュにあわせてイーストのアイスクリーム。

イーストのアイスは説明にもあったけれど、単独ではあまり味のしないアイスで、下のガナッシュと食べることで成立する仕組み。正直これに関してはなぜイースト?という感じでしたが、口の中で完成する仕上がりと、面白い発想には驚きましたね。

もう一つの柿のデザートは言うことなしの美味しさで、キャラメリゼされたナッツとレモンの酸味とスパイスの複合は完璧でした。

最後にはチョコタルトとクイニーアマンを、カモミールティーと一緒に頂きました。