フランス便り④番外編
こんにちは。
お料理教室Table Bourgeons...の和実です。
日本では暑さと湿気が手強い毎日のようですが、皆様夏バテしていらっしゃいませんか?
私のいるフランスでは、日本でもニュースになっていた猛暑は終わりヨーロッパらしい気候に落ち着き、朝晩は涼しいですし日中気温が高いときでもカラッとしていて過ごしやすいです。先日に少し雨が降ってからは、いよいよ夏の終わりの気配すら感じる時もあります。
さて、前回のブログでも予告しておりましたが、今回フランスから少し飛び出してスイスまで旅行に行ってまいりました。
ということで、フランス便りの番外編は《スイスの旅》でございます。
実は昨年私たちの結婚10周年だったのですが、そのお祝いにと義理の両親が旅行をプレゼントしてくれたのです。しかも、プレゼントの意向は「二人だけでゆっくりと過ごす」ため。だから旅行中は子供たちは両親が面倒を見てくれていました。
パリからTGVに乗ってスイス、ジュネーブまで。
そこからはレンタカーでレマン湖周辺をドライブしつつ観光する3泊4日の旅。
スイスはすごく小さな国ですが、大きく4つの地区に分けられてそれぞれ公用語が違い、フランス語圏、ドイツ語圏、イタリア語圏、ロマンシュ語圏となっています。
今回はその中のフランス語圏を廻ってきました。
それもそのはず、今回の旅のもう一つの目的は、主人の頭の中では老後の移住先の候補の一つとして挙がっていたから下見も兼ねていたのです。
まずジュネーブにつきましたが、着いた途端レマン湖を横目に車を走らせて向かった先はフランス。
え???
せっかくスイスについたと思ったらまたフランスへ???
実はフランスといっても国境ギリギリに位置するサレーヴ山に登ってきたのです。ケーブルカーでぴゅーっと上まで行けて、上からレマン湖を見下ろせるのです。
ここはパラグライダーのメッカでもあるそうで、次々にみんな大空へ飛び立っていくのを眺めながら。上手な人は何時間でも空中に漂っていられるんですって。
山を下りたら再びスイスへ戻り、宿へ向かいがてら途中の町を散策。
ジュネーブからローザンヌに向かう間に、Nyon(ニヨン)やRoll(ロール)という小さな町に立ち寄りました。
小さな町ですが湖に面していて、カフェやレストランもあればお城まであるから観光客もちらほら。
湖畔ではみんな思い思いに時間を過ごせるようにきれいに整備されていて、岩に椅子がねじ込まれていたり、水面にせり出したデッキがあったり。もちろん歩いているだけでも十分気持ちがいい!
スイスを移住先の候補に考えている理由の一つはこうした小さな町に住みながらも、車で短時間の移動で、都市での仕事ができる点が主人には魅力のようです。
バカンスシーズンで芸術の街ローザンヌでもコンサートなどは見れなかったのは残念ですが、そのかわり町のいたるところでお祭りが催されていました。
これは偶然遭遇したジャズフェスティバル。街角でのコンサートですが結構にぎわっていて、音楽も素敵で心地よい時間を過ごしました。
この時頂いた食事はレマン湖でとれたペルシュというお魚(スズキ科の魚)のムニエル。どうやら名物料理らしいです。
癖のない淡泊な白身のお魚はバターの香ばしさで旨味が引き立っていました。
ドライブしていてびっくりしたことの一つは、スイスにもフランスに負けないくらいのワイン畑があるということ。日本でもフランスでもあまりスイスワインって聞かないですよね?でも実際には湖を見下ろす丘にはたくさんのワイン畑があって、石で積み上げられた段々畑のそれはレマン湖の水面の光の反射を存分に受けながら、ブドウをそだてているそうです。
途中のワイナリーではワインのお味もチェックしつつ、ドライブを続けます。
写真に写りきらない量のスイスワインがセレクトされていました。
ある日の晩ごはんには、ワイン畑の中にあるテラスでレマン湖を眺めながら。
もちろんスイスワインも一緒にね!
スイスはチーズが有名なだけに家畜がいっぱいで、お料理はどちらかというとお魚よりもお肉が主流なのかしら。牛肉も美味しかったですし、豚肉もたくさんいただきました。特にハムをはじめとする加工肉は本当に美味しかったです。
スイスのチーズといえば、やっぱりグリュイエールが一番有名??
ということで、とある日は湖畔から離れて山に位置するグリュイエールの町にも行きました。湖畔の町とはまた雰囲気が変わり牧歌的な景色で、もちろん牛さんにも遭遇。
チーズの名前でしか知りませんでしたが、行ってみると素敵な古城もあって、見学すると中は装飾もされていて見ごたえも十分。
見てください。これはキッチン。当時の様子が伺えますよね。
もちろんお土産にはグリュイエールのチーズも購入。(ローザンヌにて)
このお店でお姉さんに「袋いる?」って聞かれたのでお願いすると、なんと布製のエコバッグに入れてくれました。しかも可愛いしなんだか得した気分!!
その他にはレマン湖のクルージングにも行きました。かなり”べた”なコースではございますが、水上から見渡す景色もまたきれい。
しかも片側はスイス、そして対岸はフランスというロケーションもまたおもしろいでしょう? ちょうどローザンヌの対岸はミネラルウォーターでおなじみのEvian(エヴィアン)です。だからよくみると、あの水のペットボトルに形どられているアルプス山脈と同じ山々がスイスから見ることができます。
クルージングではロゼワインで乾杯~!
スイス最後の夜は、ローザンヌの町にあるミシュラン一つ星のレストラン《Eligo Restaurant》に行ってきました。
ギリギリの予約でしたがラッキーにもキャンセルが出て、ガラス張りのキッチンが見える席を用意してくれました。
シェフお任せのコースをチョイス。
Gaspacho
ガスパッチョ
Ravioli a la ricotta et pesto basilic, artichauts et bouillon acidule
リコッタチーズとバジルペーストのラビオリ、アーティチョークソース
Homard canadien entier et décortiqué ,
Julienne de courgettes a l’étuvée, riz blanc et sauce vierge
カナダ産オマール、ズッキーニとともに
Filet de bœuf flambé au Cognac, jus de viande crémé
Brunoise de légumes de saison et pâte maison
牛フィレ肉コニャック風味、季節の野菜と自家製パスタ
デザートはアプリコットのポワレと赤い実のフルーツ、リキュールのグラニテ。
どれもメニュー内容はいたってシンプル。調理方法もシンプルなら盛り付けもシンプル。でもお味はどれも素材の味が最大限に引き出されていて、シンプルならではの魅力が詰まった一皿に仕上がっていました。特にオマールエビは私の人生の中で一番おいしかったのではないかというほどにお気に入り!
デザートはあくまでも料理人のデザートという感じで、菓子職人のそれとは違いますが、これもレストランならでは。個人的にアブサントというお酒のグラニテはちょっとアルコール度がきつすぎたけれど。。。
正直こんなにシンプルで飾り気がないお料理でも星がとれたんだと驚きも隠せないけれど、確かに味は間違いないし、複雑にすることでテクニックを見せつける必要もないのだと改めてシェフの料理に対する心意気を感じたように思う。
店の内装もシンプルモダンで、どこまでもシンプルを追求している。メニューはタブレットを利用していて、そんなところまでモダン化されていました。
是非ローザンヌに行かれる際はチェックしてみてね。
最終日は残念ながらお天気が崩れてしまったので、チョコレートの工房でも見学に行きたいなーと思っていたのですが、どこもバカンスで閉まっていて断念。。。
でも雨のおかげでずーっと暑かった気候も少し気温が下がったこともあり、最後の最後でやっぱりチーズ料理を食べに行きました!
スイス料理といえば、チーズフォンデュかラクレットですよね。
で、私たちはラクレット!
生ハムやサラミがどーんとプレートで提供され、チーズは温めてとろーっとなったところを削ってジャガイモとともにお皿で持ってきてくれます。とろけたチーズを生ハムやジャガイモと絡めながら頂くのがラクレット。それはもう間違いのない組み合わせですよね。
そしてチーズは、なくなったころを見計らって次々に持ってきてくれます。まるでわんこそばスタイルです!
現地の人たちはフォンデュもラクレットも冬に食べるお料理でしょうから、私たちが入ったレストランもまさに観光客向けのレストランでしたが、十分美味しかったです。
ラクレットで満たされたおかげで、帰りの電車は爆睡の帰路となりました。
さて、またまたフランスに戻り子供達のもとへ。
フランス便りもまだまだ続きます。次回のブログはパリからお伝えいたしますね!
お楽しみに!
先日、9月のレッスン日を公開いたしました。お申込みもすでに始まっています。
皆様のご参加お待ちしています。
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尚、またまたiphoneからのお申込みに問題が生じているようです。ご迷惑をおかけいたしますが、その際は直接メールにてご連絡くださいますようよろしくお願いいたします。
今日も最後までお読みくださり、ありがとうございました。