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フランス紀行 vol.4


ボンジュール。

今日もフランス紀行!


もう日本に帰国しちゃっているので、記憶を辿りながらのフランス紀行となるけれど、フランスでの体験やフランス人のバカンス事情を共有出来たらと思います。


さて第4回目となるフランス紀行。今まではロワール地方での徒然を綴ってきましたが、今回は旅のお話。



昨年に続き今年も向かうはブルターニュ。

義妹の家があるので定番の目的地となりつつあるのですが、今年はその前にちょっと遠回りしてヴァンデ県のÎle de Noirmoutier(ノワールムティエ島)へ寄り道しました。



主人のお友達家族と合流する為だったのですが、合流場所はなんと友人の義父宅。友人宅ならまだしも、さすがに義父様のお宅にお邪魔するなんて、、、と気が引けるところですが、フランスではバカンスに知人宅にお邪魔することはよくあることなので、心ばかりの日本土産を抱えてお言葉に甘えることにしました。




白壁にオレンジ色のレンガ屋根と青い雨戸がこの地域特有のおうちで、とってもチャーミングだった義父宅。このあたりに平屋が多いのは海からの強風に耐えるためなのだそう。室内の設えも海や船を連想させるようなデコレーションが素敵でした。私達家族には母屋と隣接する「離れ」を用意して下さいました。シャワーやトイレも完備の離れはまるでお宿で、とっても快適!気が引けるどころか、すっかり寛いでしまいました。





フランスではこのように自宅や別荘に《chambre d'ami / 来客室》を用意することがよくあります。もちろんスペースに余裕がないと出来ない事ではありますが、先ほども述べたようにバカンスを知人宅で過ごすことが多い彼らには、とっても有難く、無くてはならないもの。何と言ってもバカンス大国のフランスですから、その度にホテル滞在しているとお金もかかりますし、気兼ねなく友達と時間を共有するのにとっても重宝するのがこのchambre d'amiなのです。旅好きでフットワークの軽い彼らがしょっちゅう旅行出来るのは、こうしてお互いに招いたり招かれたりしながら、みんな上手にバカンスをやり繰りしているからというわけなのです。

そんな訳で呼ぶほうも呼ばれるほうも慣れたもので、とにかく無理はしないのが鉄則。招く側は程よく肩の力が抜けていて、おもてなしもそこそこに、自分も一緒にバカンスを楽しむという事を忘れはしません。招かれる側も出来る事は家事などを一緒にしたり、場合によっては洗濯の負担を減らすために寝袋を持参することもあります。


Noirmoutierは島なのですが、島といっても本土とは橋でつながっているので簡単に行き来が出来ます。橋とは別に干潮の時だけ姿を現す道があるのも面白い。(時間を間違えると車ごと海に取り残されることになるので要注意!)避暑地としても有名なこの地は、セカンドハウスの地としても人気のようです。お世話になったお宅も海岸まで徒歩3分という好立地で、早速みんなで海岸をお散歩しました。




海水は冷たいうえにこの日は風も強かったため私は泳ぎませんでしたが、広大なビーチはとっても気持ちが良かったです。海水浴で賑わうビーチとは別に、海岸の先の一角にはなんと「ヌーディストビーチ」が存在しておりました。興味本位できょろきょろしながら散歩してましたが、本当に全裸の人たちが男女問わずちらほらいるではありませんか。



彼らに隠す素振りは微塵もなく、ビーチに寝っ転がっていたり海で泳いだり。堂々としている彼らとは対照的に、服を着ているこちらのほうがなぜかそわそわ落ち着かない気分になってしまうのがヌーディストビーチというもの。日本ではあり得ない光景ですが、フランスでは各地にちょこちょこ存在するのです。


特産品としてはお塩が有名で、陸地では見学出来る塩田もちらほら見かけました。でも私はこの地名を聞いて塩よりも先に思い浮かぶのはジャガイモ! 地元の人たちには「la bonnotte/ ボノット」と呼ばれて親しまれている小さな丸いジャガイモは、機械で拾えないほどの小ぶりで、一つ一つ手で収穫されるのだとか。薄皮でおおわれたおいもの中身はむっちり。


この日の食卓にもこのボノットが並びました。私が料理の仕事をしているのを知っている彼らは、私たちにこの土地の名品を食べさせようと色々考えてくれたようです。じゃがいもそのものの素材が美味しいから、調理はシンプルに蒸し器でふかすだけ。熱々のおいもにバターをのせてパクっといただきます。おいもと一緒に用意してくれたのは手長エビ。ボイルされた手長エビを奥さん手作りマヨネーズと一緒にいただくという、土地の食材をシンプルかつダイレクトに味わった最高の晩餐となりました。写真が一枚もありませんが、写真を取り損ねるほどに夢中になって両手で果敢に手長エビを剝き、みんなで大量を平らげた様子はきっと皆さんも想像がつくことでしょう。


義父様とは今回が初めましてではなく、彼らの結婚式でもお会いしている他、忘れていたけれど数年前に彼らと一緒に日本にも遊びにいらして、我が家にも招待したことがあったのですって。失礼にも私はすっかり記憶が飛んでしまっていて、話を伺った後でも正直思い出せないのですが、彼らは逆に我が家のことをよく覚えてくれていて、日本の思い出話をしてくれました。嬉しかったのはその時に私がもてなしたお料理をも鮮明に覚えてくれていたのです!その日は和風のロールキャベツをごちそうしたそうなのですが、調理師冥利につきる出来事でした。


1泊させてもらった私たちは、ブルターニュへ向けてまた車を走らせるのでした。




さて、週末にアナウンスさせていただきました今月のレッスン。

まだまだ暑い日本ですので、もう少し夏野菜を使ってレッスンです。少しづつお席埋まり始めましたので、グループでご参加希望の方はお早めに!


9月レッスンのお申込みはこちら



今日も最後までお読みいただき、有難うございました。

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